私とアリシアは、生まれながらの孤児だったわけではないらしい。
ただ父母と言う存在が、そう呼ばれる大人が傍に居なかっただけだ
私の記憶の始まりは、アリシアの傍らに置かれている古めかしい単音の音楽を奏でる小さな箱(オルゴールと呼ばれるものらしい)から聴こえて来る音色が、同じ部屋で育った私達の子守唄代わりだった。


私とアリシアは、地下に存在する真っ白な壁と硝子張りの施設で自我を覚醒、そして成長した。
アリシアはまるで黄金の絹糸のような銀髪を持ち、私は暗黒宇宙を彷彿とさせる黒髪をお互い腰辺りまで伸ばしていて、私達が違うのはそ こだけで、顔の作りは瓜二つの見た目だった。
と言うより、その地下施設には数えきれないほどの私達が居たと記憶している。けれども実際に彼女たちと言葉を交わすことはなく、すれ違うくらいの話だったのだが。

私達は何故か毎日傷だらけだった。
それは『プレイ』と呼ばれる運動の時間のせいだった。
あらゆる格闘技・体術・銃器の扱いや、日本の刀と呼ばれる武器の取り扱いまでを学んだ。
『プレイ』を重ねていく内に、体は徐々にしなやかになり、柔軟になり、突然襲いかかってくる黒ずくめで光る瞳をもったプレイマシーンを私は体術やありとあらゆる銃器で、アリシアは格闘技と刀やナイフを巧みに使いこなし、粉々に砕いていった。
アリシアは時として残酷なほどの刀捌きを披露する事があった他は、ただ淡々とプレイマシーンを倒していった。
私に至っては、毎回、これでもかと言うほど疲れ切っていたのだが。

そんな私達の成長ぶりに、この施設を保有するマザーと呼ばれる髪の毛を持たない女性は手放しで、喜びを表す。
しかし、失敗しようものならば、不良品として廃棄処分されることを16歳のときに知った。
私達は生身の人間らしく、怪我もすれば体調を崩すこともあり、そんなとき私達の世話を焼くのがクレアの役目だった。
浅黒い肌に青い瞳、白銀の髪の毛を持つ彼女は、私達の母であり姉であった。
私とアリシアは物心がついた時から運命をともにしてきた。
幼い頃からお互いを頼るしかなかったといった方が正しいだろう。
二人きりで隔離された部屋で英才教育と呼ばれるものを受け続けてきたのだから。
けれどもクレアは特別だった。彼女の存在そのものが、私とアリシアを救ってくれた。
私とアリシアの傷を知るのはクレアだけだった。
私とアリシアの部屋、アリシアのベッドサイドにオルゴールを置いたのもクレアだったと、私とアリシアが14歳の時に知った。
彼女の存在が、また私とアリシアの絆を深く、固く手を繋がせて行った。



しかし、ある日…

私とアリシアは南半球と北半球にわかれて敵を、クレアを抹消したマザーを殺すために初めて別々の行動をとったのだった。



×END×


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★後書き★

これは、私が見た夢のお話です。
とてつもなく壮大で、本当は本物の小説家さんにお願いして書いて欲しいくらいのものでした。
お話が途中で終わってしまっているのは、そこまでしか観なかったからであり、ついでに言うと私の稚拙な文章力と頭の中身では、ここまでが限界でした。
面白い展開や文章が降って来たら続きを書くかもしれませんが、一応これで終了です。

2011/4/12





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